BUSINESS
事業紹介
40年、50年先の未来を描き
日々の仕事を丁寧に取り組む。
林業は、長い年月を常に思う仕事です。伐採と植栽を繰り返して技術を磨き、次世代のために森林を育てる。そして、お客様のご要望に応えられる良質の木材を提供しています。
磨いた技術とノウハウで、生産性を高めていく。
十和田市に拠点を置く企業として、私たちは木々やこの土地の特徴を熟知しています。一見まっすぐに立つように見える木は、その多くがどちらかに傾いているものです。伐採する際には地形や木を運ぶ重機の通り道を考慮しながら、木を切っていきます。狙った位置に木を倒すにも、高い技術が必要です。伐採した木は切ったままの状態で1ヶ所に集め、曲がりなどの形状に合わせて『ハーベスター』で切断。2~4メートルの長さにカットした丸太を、積載式の集材作業機『フォワーダ』に積んで土場に運搬します。土場では、積みやすい状態に木を加工する仕分・巻立の作業を経て、手配したトラックに積載。青森・岩手・秋田の各県にある、構造用合板やコンパネなどの資材を製造する製材所などのお客様のもとに運ばれていきます。
伐採する際には、予め大まかに生産量を想定して作業を進めます。この際に意識することは「生産性の高さ」です。林業では多くの作業で機械を利用するため、段取りひとつで生産性が変わります。作業一つひとつの練度を高めながら、的確に段取りを組むことで、効率的に作業を進められるのです。
ニーズとタイミングを踏まえて、最適な植栽を提案。
山林から木を伐採した後は、枝などの残材を集めて山地を整えます。そして、空いたスペースに新たな木を植えていきます。植栽から伐採までにかかる時間は、だいたい40年~60年ほど。職人は、自分が植えた木を伐採する機会はそうありません。次の世代に資源を託すべく、未来を見据えながら持続的に森林を育成しています。
植栽の際にどんな木を植えるかは、土地の所有者のご要望を伺いながら選定します。三八上北エリアの山林にはスギが多く植栽されていますが、カラマツやナラなどの植栽を望まれる方もいます。合板の強度向上に使われるカラマツや高級家具や酒樽に使われるナラは、スギと比べて木材価格がやや高い「経済林」です。とは言え、植栽する時期や育てる過程はそれぞれの木によって異なりますし、雪が多い地域でもあるため、植栽のタイミングを検討する必要があります。
健やかな生育のために、手間を惜しまない。
植栽後には、伐採する数十年間にわたり管理を行います。雑草や雑木を除去する『下刈り』、健やかに木が育つように不要な木を伐採する『除間伐』などを通じて、より質の高い木材となるように手入れを重ねます。下刈りや除間伐が行き届かない森林の高齢樹は光合成する力が弱くなり、地球温暖化の一因となる二酸化炭素を多く輩出することにつながります。再造林を繰り返し山林の管理を担う林業は、健やかな森林の育成に必要不可欠な仕事です。管理が行き届いた山林で育った木は年輪が密で、とても強い木材になります。
初めに植える苗木の高さは40センチほどで、植栽後1~2年頃には周囲に生える雑草も苗木と同じ位の高さになります。風が通りにくく群れた状態になると、生育に悪影響を起こすので除草は欠かせません。合わせて必要となるのは、木にからむツルの手入れです。放置してしまえばツルが幹に食い込んでしまう場合があるので、こちらも植栽から10年を目処に取り除いています。また、三八上北エリアは雪深い地域のため、雪の重みで木や枝が折れないように適宜対策をとっています。
さらに植栽から20年~30年が経つ頃には、木が密生した状態になります。健やかな生育を促す太陽の光が地面まで届くよう、大体3~4本に1本程度の割合で木を除伐します。その後、植栽から40年~50年の間に除間伐を2~3回程度実施。となり合う木々の枝と枝がぶつからないようにバランスをとりながら、木の生育を支えます。